【電気通信工事業】許可取得の要件と注意点を行政書士が解説

電気通信工事業許可とは?

 電気通信工事業許可とは、建設業法に基づき、一定規模以上の電気通信工事を請け負う場合に必要となる建設業許可の一種です。電気通信工事業は、29業種ある建設業許可のうちの一つに分類されています。

 電気通信工事とは、電話、インターネット、LAN、放送設備、防犯カメラ、情報通信ネットワークなど、電気通信設備の設置・配線・保守・修理を行う工事を指します。

 近年では、オフィスや商業施設、マンション等における通信インフラ整備の需要が高まり、電気通信工事業の許可取得を検討する事業者が増えています。

電気通信工事業の定義と対象工事

電気通信工事業とは、国土交通大臣告示により、
「有線電気通信設備、無線電気通信設備、ネットワーク設備、情報設備、放送機械設備等の電気通信設備を設置する工事」
と定義されています。

具体的には、建物や施設において、情報や信号を送受信するための設備を新設・増設・改修・移設する工事が電気通信工事に該当します。インターネットや通信環境が社会インフラとして不可欠となっている現在、電気通信工事業は幅広い分野で必要とされています。

建設工事の例示としては、次のような工事が挙げられています。

  • 有線電気通信設備工事
  • 無線電気通信設備工事
  • データ通信設備工事
  • 情報処理設備工事
  • 情報収集設備工事
  • 情報表示設備工事
  • 放送機械設備工事
  • TV電波障害防除設備工事

これらには、LAN配線工事、ネットワーク構築工事、防犯カメラや監視システムの設置、放送・映像設備の設置工事などが含まれます。ただし、工事内容によっては「電気工事業」など他業種との区分が問題となるケースもあるため、どの建設業許可が必要かは慎重な判断が求められます。

電気通信工事業許可が必要かどうかは、工事の内容と請負金額の両方を踏まえて判断することが重要です。該当性に迷う場合は、事前に専門家へ相談することをおすすめします。

建設業許可が必要になる金額基準

 建設業許可は、1件の工事請負金額が500万円(税込)以上となる電気通信工事を請け負う場合に必要です(※材料費を含む)。この金額未満の工事のみを行う場合は、原則として許可は不要ですが、将来的な事業拡大や元請工事への参入を見据えて、早めに許可を取得するケースも多く見られます。

 また技能実習生や特定技能により外国人を雇用する場合や金融機関から融資を借りたい場合、公共工事に参入したい場合にも、建設業許可が必要となります。

一般建設業と特定建設業の違い

 電気通信工事業の建設業許可には、「一般建設業」と「特定建設業」の2種類があり、どちらの許可が必要かは、工事の規模や下請への発注内容によって決まります

 特定建設業許可は、元請として大規模な工事を請け負い、下請業者に対して高額な工事を発注する場合に必要となる許可です。1件の工事について、下請業者への発注金額が4,500万円以上となる場合には、特定建設業の許可を取得しなければなりません。特定建設業では、一般建設業よりも厳しい財産的要件や技術者要件が求められます。

 上記に該当しない場合には、一般建設業許可で足ります。なお、「工事請負金額が大きい=必ず特定建設業が必要」というわけではなく、判断基準はあくまで下請業者への発注金額である点に注意が必要です。自社施工が中心で下請を使わない場合は、工事規模が大きくても一般建設業で足ります。

 どちらの許可が必要かを誤ってしまうと、無許可営業と判断されるおそれがあるため、事前に工事内容や契約形態を整理したうえで、慎重に判断することが重要です。判断に迷う場合は、行政書士などの専門家に相談することで、適切な許可区分を確認することができます。

都道府県知事許可と国土交通大臣許可の違い

 電気通信工事業の建設業許可には、「都道府県知事許可」と「国土交通大臣許可」の2種類があります。どちらの許可を取得するかは、営業所の数や事業の展開範囲によって決まります。

 都道府県知事許可は、主に1つの都道府県内のみで営業する事業者が対象です。地方の中小事業者や個人事業主などが取得することが多く、申請手続きはその都道府県の建設業許可窓口で行います。都道府県知事許可であっても、全国で建設工事を施工することが可能です。

 一方、国土交通大臣許可は、2つ以上の都道府県に営業所を持ち、広域で事業を展開する場合に必要となる許可です。都道府県知事許可よりも手続きや要件がやや複雑で、技術者要件等の確認も厳格です。

簡単にまとめると、判断基準は次の通りです。

  • 営業所が1都道府県のみ → 都道府県知事許可
  • 営業所が2都道府県以上 → 国土交通大臣許可

許可区分を誤ると、無許可営業とみなされるリスクがあります。また、将来的に事業拡大を検討している場合は、都道府県知事許可を取得しておいて国土交通大臣許可に許可換え新規申請するのも一つの方法です。

電気通信工事業許可取得に必要な3つの要件

 電気通信工事業の許可を取得するためには、法律で定められた3つの要件を満たす必要があります。これらの要件は、事業者としての信頼性や技術力、経営の安定性を確認するために設けられており、どれか一つでも欠けると許可を受けることはできません。

具体的には、

  1. 経営業務の管理責任者(経管)の要件
  2. 専任技術者(専技)の要件
  3. 財産的基礎・金銭要件

が求められます。

 この3つの要件を順番に確認することで、許可申請の準備や書類作成がスムーズに進み、許可取得の可能性を高めることができます。以下では、それぞれの要件について具体的な内容や注意点を詳しく解説していきます。

①経営業務の管理責任者の要件

電気通信工事業の許可を取得するためには、事業の**経営を適切に管理できる責任者(経営業務の管理責任者、通称「経管」)**が必要です。経管は、会社や個人事業の経営全般を管理する重要な役割を担っており、許可申請の際には必ず要件を満たしていることが求められます。

経営業務の管理責任者となるための主な条件は、以下の通りです。

  1. 5年以上の経営経験があること
    • 法人の役員としての経験、個人事業主としての経験のいずれでも認められます。
    • 過去の経営経験を証明するために、登記事項証明書や確定申告書の提出が必要です。
  2. 営業所に常勤していること
    • 非常勤の役員では要件を満たしません。
    • 個人事業主本人であれば常勤とみなされますが、法人の役員の場合は、常勤性を証明する確認書類の提出が必要です。
    • 複数の法人の役員を兼任している場合にも、申請者である法人に常勤している場合には、要件を満たします。この場合、確認資料の提出には注意が必要です。

 経営業務の管理責任者は、許可を取得する法人や事業所に必ず1名必要です。特に新設法人や複数事業を運営している場合は、誰が経管に該当するか、事前に整理しておくことが重要です。

 また経営経験が5年に満たない場合でも許可取得が出来る場合があります。下記記事をご参照ください。

経営経験5年未満でも可能!建設業許可を取得する方法と条件を徹底解説 - スタートアップ行政書士事務所

②営業所技術者の要件(資格・実務経験)

 電気通信工事業の許可を取得するには、各営業所ごとに常勤の営業所技術者を置くことが必要です。営業所技術者は、工事の技術的な指導・監督を行う責任者であり、事業者としての技術力を担保する重要な役割を果たします。

 専任技術者として認められるためには、次の要件を満たす必要があります。

  1. 資格による要件
    • 電気通信に関連する国家資格を有していることが求められます。
  2. 実務経験による要件
    • 資格を持っていない場合でも、電気通信工事に関する一定年数以上の実務経験で要件を満たすことができます。
    • 実務経験を証明するためには、工事契約書、施工管理記録、在籍証明書などの書類が必要です。
  3. 常勤性の要件
    • 専任技術者は、その営業所に常勤で勤務していることが必須です。
    • 他の営業所や会社と兼務している場合は、常勤性を証明する書類(勤務証明書や兼務状況報告書など)が必要です。
    • 常勤性が認められない場合、資格や実務経験があっても専任技術者として認定されず、許可申請が却下されることがあります。

専任技術者は営業所ごとに必ず配置し、資格・実務経験・常勤性の3つの要件を満たすことが求められます。書類の準備をしっかり行い、要件漏れのない申請を心がけることが重要です。

③財産的基礎要件

 電気通信工事業の許可を取得するには、事業を安定的に運営できる財務的な基盤があることを示す必要があります。これを「財産的基礎要件」と呼び、許可を受けるための重要な条件の一つです。

具体的には、許可の種類によって求められる条件が異なります。

1. 一般建設業許可の場合

 下記のいずれかに該当していれば、要件を満たします。

  1. 申請日直前決算の自己資本が500万円以上であること
  2. 500万円以上の資金調達能力があると認められること
  3. 許可申請直前の5年間、建設業許可を受けて継続して営業した実績があること

自己資本の計算方法

  • 法人の場合:貸借対照表の純資産合計額
  • 個人事業主の場合:期首資本金+事業主借勘定+事業主利益 − 事業主貸勘定 + 利益留保性の引当金や準備金

2. 特定建設業許可の場合

 特定建設業の許可を取得するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。

  1. 欠損の額が資本金の20%を超えていないこと
  2. 流動比率が75%以上であること
  3. 資本金が2,000万円以上、かつ自己資本が4,000万円以上であること

用語の説明

  • 欠損の額
    • 法人の場合:貸借対照表の繰越利益剰余金が負で、その額が資本剰余金・利益準備金・任意積立金の合計を上回る額
    • 個人事業主の場合:事業主損失が事業主借勘定 − 事業主貸勘定 + 利益留保性の引当金・準備金を上回る額
  • 流動比率
    • 流動資産 ÷ 流動負債 × 100%で計算される比率

営業所技術者になれる資格・実務経験の具体例

 電気通信工事業の許可を取得するためには、各営業所に営業所技術者を置くことが必須です。しかし、営業所技術者として認められるためには、どの資格や実務経験が条件に該当するのかを正しく理解しておく必要があります。

 本項では、営業所技術者になれる資格や、実務経験で要件を満たす場合の具体例を紹介します。これにより、自社の担当者が要件を満たしているかどうか、事前に確認できるようになります。

 資格や経験の要件を理解しておくことは、許可申請の書類準備や審査通過のスムーズさにも直結します。次の項目で、具体的な資格例や実務経験の証明方法について詳しく解説していきます。

資格で要件を満たす場合

 営業所技術者として認められるためには、資格を取得していることも一つの方法です。資格によっては、取得後に一定期間の実務経験が必要な場合もありますが、資格があれば営業所技術者としての要件を満たすことができます。

 電気通信工事業において営業所技術者として認められる代表的な資格は以下の通りです。

  • 一級電気通信工事施工管理技士
  • 二級電気通信工事施工管理技士
  • 技術士法に基づく技術士(電気電子・総合技術監理(電気電子))
  • 電気通信主任技術者(交付後に5年以上の実務経験が必要)
  • 工事担任者(第一級アナログ通信、第一級デジタル通信、総合通信のいずれか。交付後に3年以上の実務経験が必要)

 これらの資格を保有している場合、専任技術者として配置することが可能です。ただし、資格によっては交付後の実務経験期間が条件として設けられているため、要件を満たしているか事前に確認することが重要です。

 次の項目では、資格を持たない場合に実務経験だけで要件を満たす方法について解説します。

実務経験で要件を満たす場合

 営業所技術者は、必ずしも資格が必要というわけではありません。一定期間の電気通信工事に関する実務経験があれば、資格がなくても営業所技術者として認められます。

 実務経験で要件を満たすためのポイントは以下の通りです。

  1. 実務経験の内容
    • 電気通信設備の設置、配線、保守、改修工事など、電気通信工事に関わる業務全般の工事を施工した経験や監督した経験が対象です。
    • 例:LANやネットワーク設備の構築、放送機械設備の設置、防犯・監視カメラ工事など。
  2. 必要な経験年数
    • 原則として、10年以上の実務経験が必要です。
    • ただし、学歴に応じて短縮が認められます。
      • 高等学校で電気工学または電気通信工学に関する学科を卒業した場合:5年以上
      • 大学または専門学校で同学科を卒業した場合:3年以上
  3. 証明方法
     基本的に実務経験証明書(様式9)の書類に、自身が施行した建設工事の工事内容を必要な経験年数以上になるように年1件ずつ記載して提出します。その当時の使用者が証明者となりますが、その当時の会社が廃業している場合には、取引先等の建設業許可を有する第三者の証明が必要になるので、注意が必要です。
  4. 注意点
    • 複数の業種を同時に経験してきた場合はその従事割合により経験年数が按分されます。
    • 書類に不備があると、実務経験だけでは認められない場合があるため、事前に整備しておくことが重要です。

 資格を持たない場合でも、十分な実務経験を有していれば営業所技術者として配置可能です。学歴や経験を整理し、証明書類をしっかり準備することで、許可申請をスムーズに進めることができます。

よくある勘違い・認められないケース

 電気通信工事業の営業所技術者の要件については、よくある勘違いや注意点があります。ここで把握しておくことで、許可申請時の不備や却下リスクを防ぐことができます。

  1. 資格だけでは不十分な場合
    • 一部の資格は、取得後に一定年数の実務経験が必要です。
    • 例:電気通信主任技術者は、交付後に5年以上の実務経験がなければ営業所技術者として認められません。
    • 資格を持っていても、実務経験期間が満たされていない場合は要件不適合となります。
  2. 実務経験だけでは証明書類が不十分な場合
    • 必要年数の実務経験を満たしていても、経験を証明する書類が提出できない場合は認められません
    • 例:10年以上の実務経験がある場合でも、元々勤めていた会社が廃業しており、第三者による証明書を取得できない場合は、要件を満たさないと判断されます。
    • 実務経験証明書に記載した実務経験の内容が電気通信工事業の工事ではない場合も不備となります。
  3. 常勤性の要件を満たしていない場合
    • 営業所技術者は、対象営業所に常勤して勤務していることが必要です。
    • 住所が勤務地から遠距離にあり、社会通念上通勤が困難な場合は常勤性が認められません。
    • また、他の営業所や他社で専任を要する人、建築士や宅建士など他の法令により特定の事務所で専任を要する人も、専任性の要件を満たさないとされます。
  4. 学歴による経験年数の短縮を誤解している場合
    • 高等学校・大学・専門学校での電気工学または電気通信工学の学科卒業に応じた経験年数の短縮が認められます。
    • しかし、対象学科や学校の証明書類がない場合や指定学科以外の学科を卒業している場合は、短縮は適用されません。

 営業所技術者の要件は、資格・実務経験・常勤性・専任性・学歴の各条件を満たすことで認められます。特に廃業した会社での実務経験や、他の法令で専任を要する場合などは落とし穴になりやすいため、事前に整理して証明書類を整備しておくことが重要です。

許可申請の流れと必要書類

 電気通信工事業の許可を取得するには、単に書類を提出すればよいわけではなく、事前の準備から審査・交付までの一連の手順を理解しておくことが重要です。

 許可申請では、営業所技術者や経営業務の管理責任者、財産的基礎の各要件の充足の確認、必要書類の準備など、複数のステップが求められます。これらを順序立てて行うことで、書類不備や申請却下のリスクを減らし、スムーズに許可を取得することができます。

 以下では、申請前の準備から提出書類の整理、審査・許可交付までの流れを順に解説していきます。

申請から許可取得までの流れ

 電気通信工事業の許可申請は、複数の要件を満たし、必要書類を整えて行政に提出するというステップを踏む必要があります。初めて申請する場合は、どの順番で準備を進めればよいのか迷ってしまうことも多いでしょう。

 そこで、ここでは愛知県知事許可を取得する場合を想定して申請から許可取得までの一連の流れをフロー図で整理しました。

1.申請の準備
営業所技術者・経営業務管理責任者の要件確認
資格、実務経験、常勤性、専任性の要件充足をチェックします。
財産的基礎の確認
一般許可、特定許可でそれぞれ必要となる自己資本、資本金、欠損、流動比率などの要件充足をチェックします。
書類の準備
申請書類の作成や資格証明書、決算書、納税証明書、登記事項証明書などの必要書類を整理・収集します。
2.管轄の建設事務所に仮申請
申請書類と確認資料が揃ったら、主たる営業所を管轄する建設事務所に仮申請を行います。不足書類や書類に不備があれば、建設事務所から連絡が入るので対応します。
3.管轄の建設事務所で本申請手続き
2.の仮申請で要件等の問題がなければ、管轄の建設事務所の窓口で本申請手続きを行います。申請手数料の支払いと申請書類への日付の記入等を行います。
4.許可通知書の発送
本申請から約1ヶ月程で許可通知書が簡易書留で主たる営業所に発送されます。営業所確認を兼ねていますので、確実に受取が必要となります。郵送物の転送設定等がされている場合は解除しておく必要があります。
5.許可取得後の対応
許可取得後、各店舗や元請として施工する各建設現場に標識を掲示します。また届出事項の変更があれば変更届、決算から4ヶ月以内に事業年度終了届、5年毎の更新手続き等の建設業法の順守が求められます。

主な必要書類一覧

 電気通信工事業の許可申請では、営業所技術者・経営業務管理責任者の要件等を確認するために、多くの書類を提出する必要があります。書類の不備や不足は、申請の遅延や不許可につながるため、事前に整理して準備しておくことが重要です。

 ここでは、申請時に特に重要となる主な必要書類を一覧で紹介します。これらを参考に、各種証明書や報告書を揃えておくことで、申請手続きをスムーズに進めることができます。

  • 直近3期分の決算報告書一式
  • 過去5年分の建設工事の請求書とその入金記録(年1件ずつ)
  • 経営業務の管理責任者の標準報酬額決定通知書の写し
  • 営業所技術者の資格証の写し
  • 営業所技術者の経営業務の管理責任者の標準報酬額決定通知書の写し
  • 直近の健康保険・厚生年金の領収書の写し
  • 直近の労働保険料の領収書の写し
  • 直近の労働保険概算・確定保険料申告書の写し
  • 預金残高証明書
  • 履歴事項証明書
  • 定款
  • すべての役員の身分証明書・登記されていないことの証明書
  • 事業税の納税証明書

 これらの書類を整理する際は、最新の情報が反映されていること必要な証明書が揃っていることを必ず確認してください。特に財務関連の書類や実務経験を証明する書類は、行政による厳密な確認が行われますので、正確に準備することが重要です。

 必要書類の詳細については、下記ページにある「建設業許可申請の手引き(申請手続編)」もご参照ください。

建設業許可申請手引・様式ダウンロード - 建設業・不動産業室~建設業・宅地建物取引業・不動産鑑定業~ - 愛知県

申請にかかる期間と費用の目安

 電気通信工事業の許可申請では、書類の準備から審査、許可交付まで一定の期間がかかります。また、申請に伴う費用も事前に把握しておくことで、計画的に申請を進められます。

  • 申請から許可取得までの期間
    • 都道府県知事許可:約2か月程度
    • 国土交通大臣許可:約3か月程度
      ※書類に不備があった場合や補正依頼が発生した場合は、さらに期間が延びることがあります。
  • 申請にかかる費用
    • 許可手数料(新規申請の場合)
      • 都道府県知事許可:9万円
      • 国土交通大臣許可:15万円
    • その他の費用:
      • 各種証明書の取得費用
      • 必要に応じて行政書士に依頼する場合の報酬

 許可申請全体では、準備から交付まで2〜3か月程度を見込んでおくと安心です。書類の整理や証明書の取得を計画的に進めることで、スムーズな申請が可能になります。

電気通信工事業許可の注意点

 電気通信工事業の許可を取得する際には、単に要件を満たすだけでなく、申請時や許可取得後に注意すべき点を事前に理解しておくことが重要です。

 許可取得後に要件を維持できなかったり、必要な手続きを怠ったり建設業法等に違反すると、許可の取消しや無許可営業とみなされるリスクがあります。特に、営業所技術者や経営業務管理責任者の配置、財務基盤の維持は注意が必要です。

 ここでは、許可を安全かつ適切に活用するために押さえておきたい主要な注意点をまとめます。


1. 営業所技術者の要件維持

  • 営業所技術者は、資格・実務経験・常勤性・専任性を満たしている必要があります。
  • 営業所技術者が退職したり、引っ越しや他社・他営業所での兼務により常勤性や専任性が失われた場合、要件不適合となる可能性があります。
  • 営業所技術者の交代や変更があった場合は、速やかに変更届の提出が必要です。

2. 経営業務管理責任者の要件維持

  • 経管は常勤で事業経営を管理していることが前提です。
  • 役員変更や退任があった場合、速やかに届出を行わないと要件不適合となる恐れがあります。
  • 経営経験を満たす役員が1名のみで高齢の場合や退職の可能性がある場合には、あらかじめ経営業務の管理責任者の要件を満たす人を役員に取り込んでおく等、事前準備が重要になります。

3. 財務基盤の維持

  • 許可取得後も、特定許可の場合には自己資本や資本金、欠損の状況、流動比率などの財務要件を維持していく必要があります。
  • 一般許可の場合には、新規申請時のみ要件を充足していれば足ります。


4. 法令遵守

  • 許可を取得した後も、許可取得していない業種で500万円以上の工事を施工する等、無許可営業や不正な営業行為は厳禁です。
  • 建設業法や電気通信工事業に関する法令の遵守、労働法令や税法の遵守も重要です。

5. 更新手続きの忘れに注意

  • 許可は有効期間が5年です。期限までに更新手続きを行わないと、許可が失効します。
  • 更新に必要な書類や財務状況も事前に整備しておくことが安心です。

 電気通信工事業の許可は、取得すること自体が目的ではなく、継続して適正に事業を運営することが重要です。
 営業所技術者や経管の要件、財務基盤、法令遵守を日常的に意識することで、許可を活用しながら安全に事業を拡大することが可能になります。

よくある質問(FAQ)

会社で建設業許可の電気通信工事業のみ受けています。 電気工事業は受けていません、第一種電気工事士の資格は有ります。 その場合通信機器の工事電源を取る為AC100Vの分電盤の2次側からの電気工事必要になります。この資格で電気工事は可能ですか

電気工事を施工するには、事前に登録電気工事業の登録手続きが必要です。建設業許可を取得している事業者の場合、みなし電気工事業登録という簡易の手続きにより登録が可能です。今回の工事が500万円を超えていないか、500万円を超えていても電気通信工事に附帯工事とみなされる場合には、電気工事業登録をすれば施工可能です。ただ第一種電気工事士の資格で電気工事業の業種追加が可能なため、建設業許可の業種追加をすることをお勧めします。

建設業 電気通信工事に関しての質問です。 建設業の許可の中で、 電気通信工事の許可は、 条件として、実務経験が5年以上とのことなのですが、 それ以外に合わせて必要な資格はありますか? また、その人が、途中で退職してしまった場合は、問題ないのでしょうか?

実務経験のみで営業所技術者の要件を満たす場合には、原則10年以上の実務経験が必要です。ただ、高等学校や大学・専門学校で電気工学または電気通信工学に関する学科を卒業している場合には、必要な実務経験が5年又は3年に短縮されます。また、その営業所技術者が退職してしまった場合、他に要件を充足する社員がいなければ許可は失効してしまいます。

自営業者(個人事業主)が、建設業許可を取得することは、できないでしょうか?

個人事業主も建設業許可の要件を満たしていれば建設業許可を取得可能です。その後法人成りした場合にも建設業許可を承継する手続きがあり、引継ぎが可能です。

電気通信工事業許可申請を行政書士に相談するメリット

 電気通信工事業の許可申請は、営業所技術者や経営業務管理責任者の要件、財務基盤の確認、膨大な書類の整理など、初めて申請する事業者にとって非常に複雑な手続きです。

 書類に不備があると申請が却下されるリスクや、手続きに時間がかかるリスクもあります。そのため、専門家である行政書士に相談することで、申請準備から書類作成、提出までをスムーズに進めることが可能です。

 ここでは、行政書士に依頼することで得られる主なメリットを二つのポイントに分けて解説します。

要件確認から書類作成まで一括対応

 電気通信工事業の許可申請では、営業所技術者や経営業務管理責任者の資格・実務経験・常勤性・専任性、財務基盤の要件、必要書類の準備など、多岐にわたる確認作業が必要です。

 行政書士に依頼すると、これらの要件確認から書類作成まで一括で対応してもらえます。

  • 申請要件を整理して、自社がどの部分で不足しているかを明確化
  • 決算書、実務経験証明書、各種証明書など、複雑な書類の作成や整備
  • 不足や不備がないかの事前チェック

 これにより、事業者自身が個別に書類を集めたり、条件を確認したりする手間を大幅に減らすことができます。また、専門的な知識に基づいて書類を整えるため、行政が求める形式や内容にも適合させやすくなります。

不許可リスクを減らせる理由

 電気通信工事業の許可申請は、資格・実務経験・財務状況・書類不備など、少しの不備でも不許可の原因になり得ます。

 行政書士に依頼することで、次の点から不許可リスクを減らすことが可能です。

  • 法令や要件に精通しているため、要件不足や書類不備を事前に指摘・修正できる
  • 実務経験や経営経験の証明方法を適切に整理し、行政の審査基準に沿った形で提出
  • 変更届や補正依頼などのフォローアップにも対応可能

専門家のサポートを受けることで、許可申請のスムーズ化と不許可リスクの低減が同時に実現できます。特に初めての申請や複数の営業所を持つ場合には、大きな安心感につながります。

まとめ|電気通信工事業許可でお悩みの方へ

 電気通信工事業の許可は、営業所技術者や経営業務管理責任者の要件、財務基礎要件の確認、膨大な書類の整理など、初めての申請では複雑に感じられる手続きです。

 本記事では、許可の概要や取得の要件、申請の流れ、必要書類、注意点、FAQ、行政書士に相談するメリットまで幅広く解説しました。これらを理解しておくことで、スムーズに申請を進めるための準備が整います。

特に、

  • 自社の要件が十分かどうかの確認
  • 必要書類の整理や申請書類の作成
  • 申請時の不許可リスクの回避

は、許可取得の成否に直結する重要なポイントです。初めての申請や複雑な事案の場合は、行政書士などの専門家に相談することで、手間を減らし、安全に申請を進めることができます。

 電気通信工事業の許可は、取得すること自体が目的ではなく、適正に事業を運営し、安心して営業できる環境を整えることが本質です。迷ったときや不安がある場合は、早めに専門家に相談し、着実に準備を進めていきましょう。

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    start-up22
    【スタートアップ行政書士事務所 代表/行政書士】
    佐野 太一(さの たいち)

    2022年3月開業。愛知県あま市にて行政書士事務所を経営。
    専門分野は建設業許可、産業廃棄物収集運搬業許可、補助金申請。